同じアルガンオイルであっても抽出法によって含まれる成分が大きく変わってきます。もし、保湿効果だけではなく、エイジングサインへの効果を最大限に引き出したいと思ったら抽出方法はしっかりとチェックすることをおすすめします。
アルガンオイルの抽出方法は大きく分けて3つ!
アルガンオイルの抽出方法には大きく分けると3種類あると言われています。それぞれの抽出法で得られるオイルの特徴とメリットデメリットをまとめます。
低温圧搾法
低温圧搾法(コールドプレス法)はアルガンツリーの種子の中にある仁核をプレス機で圧力をかけ、油分だけを抽出する方法です。
この方法で抽出したオイルが最もアルガンオイルの成分が充実します。熱を加えないためオイル内の成分が変性することなく、そのままオイルとなります。
この低温圧搾法の中でも一番高品質だと言われているのが「一番搾り」です。最初の一度で搾り取られたアルガンオイルで全体の30%以下になります。
最も高額ではありますが、アルガンオイルの良い成分をギュッと濃縮された至極のオイルになります。
メリット
- 成分が損なわれたり、変性したりしない
- 美しい黄金色になる
- サラッとしていて肌への浸透がスムーズ
- ヘーゼルナッツのような香ばしい香りが楽しめる
デメリット
- 高価格帯となる(30mlで4,000円以上)
- 紫外線を浴びると変質する恐れがあるため遮光瓶での管理となる
高温圧搾法(ホットプレス法)
高温圧搾法ではその名の通りアルガンオイルに熱を加えます。熱が加わった仁核はオイルが溶けだし、抽出量が一気に70~80%と増えます。このため、価格がぐっとお安くなるのが魅力です。
効率的にオイルを取り出すには良い方法なのですが、熱を加えた際にアルガンオイルに含まれる主にビタミン類に影響を及ぼします。
とはいえ、油分である飽和脂肪酸・不飽和脂肪酸については影響を受けないため、保湿メインに使う場合には高温圧搾法でもOKです。
エイジングケアに使いたい場合には迷わず低温圧搾法で抽出されたオイルをおすすめします。
メリット
- 抽出量が増えるため、お手頃価格で購入できる
- 保湿成分は損なわれずそのまま
デメリット
- アルガンオイル特有の成分が損なわれてしまう
手絞り
古くからアルガンオイルを常用しているモロッコのベルベル族はアルガンの実を石臼ですりつぶし、柔らかくなった仁核に水を足し、手作業でオイルを絞り出していきます。
伝統的なこの方法で抽出されたオイルもまた成分的には低温圧搾法と変わりないと言えます。
しかし、抽出時の衛生面や、長期に渡って使用することを考えると手絞りしたアルガンオイルはあまりおすすめできません。
現地であるモロッコで使用するならともかく、海輸で100日近くかけて日本まで運んでいる間に雑菌が繁殖してしまう恐れもあります。
手絞りでのアルガンオイルは現地に行かないとほとんど入手は出来ません。そのため国内で購入することはありませんが、アルガンオイルを抽出する方法の一つとして覚えておきましょう。
メリット
- アルガンが持つ成分を損なわずにオイルにすることができる
デメリット
- 衛生面に不安が残る
抽出法について明記しているアルガンオイルを選ぼう
鮮度や抽出方法に自信があるメーカーであればアルガンオイルの抽出方法について明記しています。
逆に抽出方法についてはっきりしたことが書いていないのであれば、それは量産重視の高温圧搾法(ホットプレス法)かもしれません。
小じわや肌のくすみなどの年齢肌のサインに効果的なものはオイル成分だけではなく、ビタミン類、プロフェノール類、トリテルペン類類、スクワレンなどの保湿成分も全て含んだオイル(低温圧搾法)になります。
逆に保湿重視であれば比較的安価なものでも十分です(アルガンオイル100%のもので)。
アルガンオイルを選ぶ際にはぜひ「抽出方法」について意識してチェックしてみてくださいね。
コメント